近年は、自動車と同様に、船外機もコンピューター制御されております。
ECU/ECM(電子制御コンピューター)に、各センサーから信号が入力され、それらの情報を元にエンジンが動いております。よって、昔ながらのエンジニアの感だけでは修理が完結しません。
電気的にどんな問題が発生しているのか? ECU/ECM 内部の情報を見る為のシステムが必要不可欠となっております。
スズキの船外機では、スズキ・ダイアグノスティックシステム(SDS)を使用します。
今回の問題は、エンジンの回転が上がらずスピードが出ないとの事でした。試運転を行うと確かにその通りで、イメージ的には片肺状態でした。
先ずは SDS にて ECU のチェックです。ダイアグコード(故障履歴)は検出されておりませんでした。
この SDS の様なコンピューター診断機では、静的・動的によるテストも行えます。今回は、パソコンから問題の船外機へ指令を送り、強制的に各気筒のインジェクターを停止させ、その時の状態チェックも行いました。このテスト結果からヒントを得て、問題解決に至りました。
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今回の修理対象船外機は、スズキDF20Aです。
診断機(パソコン)を使用し、エンジンのECUチェックと、動的テストを行いました。
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スズキ・ダイアグノスティックシステム(SDS)と、過去の経験を活かし、早急に解決に至りました。