ヤマハ VMAX150 FI べーパーセパレーター内部清掃

ヤマハ VMAX150 エンジン

バスボート「レンジャー R81」に搭載されているヤマハのバスボート専用船外機 150L(2ストローク)通称「VMAX150 FI」のべーパーセパレーター内部の清掃を、現場にて急遽行いました。


事の発端は… 出航しようとしたところエンジンが始動しません… 汗
スロープにて直ちにチェック開始! べーパーセパレーター内部の水分、及びサビ発生に問題がある事が判明。
しかし、その日に使用する必要がある為、簡易的ではあるものの、急遽現場での分解清掃を行う流れとなりました。


こちらが「べーパーセパレーター」です。
2ストロークの VMAX150 には、キャブレターのモデルと、フューエルインジェクションのモデルが有ります。
フューエルインジェクションの「FI モデル」には、この様な部品が組み込まれております。


そのべーパーセパレーターを分解して、内部の確認を行ったところ、予想通りの汚れ方でした。
高圧ポンプ直下に有るフィルターに影響を及ぼしていた事は明らかです。


こちらが、高圧ポンプです。
べーパーセパレーター内部に、微量ではない水分が有った証しです。
チルトアップされ、斜めになっていた船外機と、べーパーセパレーター内部の油面のラインが一致しております。


こちらが、高圧ポンプ直下に有るフィルターです。
これでは高圧ポンプに燃料が供給されませんね。
当然エンジンも始動しません。
たとえ始動したとしても、高速走行に必要な燃料量は追いつかないはずです。


とりあえず外側は綺麗にしましたが、問題は高圧ポンプとしての機能する事が出来るのか???
まぁ 試すしかありませんね。


こちらが、その問題となったフィルターと周辺部品です。
これはまぁ 綺麗に洗浄出来ていれば良しです。


簡易的に分解清掃を行い組み上げ試運転を行ったところ、低速から高速まで全く問題なく走行する事が出来ました。
良かったです! と言うのも… この高圧ポンプですが、20万円しますので… 汗

燃料管理は重要です!
皆さん燃料の管理はしっかりとやっておりますか? 初歩中の初歩ですからね!
携行タンクのタイプは、内部を直視しながら状態確認が出来ますが、ボート内蔵タイプの物ではなかなか簡単には確認をする事が出来ません。
しかし、燃料タンクとエンジンの間に「燃料フィルター」を組み込む事によって、燃料タンク内の様子が推測出来ますので、「燃料フィルター」の設置をお勧めします。

実は結露の問題もあるのです!
慎重に燃料の管理を行っていても、結露を起こしてしまうケースも有ります。
燃料のみならず、エンジンオイル(オイルパン内部)でも…
経験上、特に寒冷地の冬場に発生しておりますね。
その厄介な現象を抑える事が難しい為、水分を含んだであろう燃料、及びオイルは早急に交換をしてしまうのが早くて楽だと思います。