ヤマハの18フィート和船をレストアしました。
元々は芦ノ湖のレンタルボート店にて釣り用の船として貸し出されていた艇を、この度、縁あって当店にて引き取る事となりました。
そしてこの船は、長野県 木崎湖のレンタルボート店 モダンボートさんにて第二のお役目が確定!
その前に整備です…。
全体的なレストア、及びカスタムを行いましたが、ここではデッキ修理をメインにご紹介いたします。
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引き取った時の状態です。
デッキ下の心材となる木製の板は経年劣化しており、床はフカフカで強度の無い状態…
艇体は市販のペンキが刷毛で塗られ、そのペンキも所々剥がれており、見た目にも良くない状態でした。
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艇体の内側です。
刷毛塗りされたペンキも剥がれ、みそぼらしい状態です。
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ちょっと危険な? 剥離剤を使用し、全体に塗られたペンキを丁寧に除去しました。
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艇体識別番号を死守しつつ(笑) ガンガン古い塗料を剥がしていきます。
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旧塗装を剥がし終えました。この処理を行わないと、新たな塗装が綺麗に行えません。
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デッキのFRPをカットして剥がしてみると、その下の板は水を含み腐っておりました。
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心材となる木製の板はボロボロ状態… 少しずつ撤去していきます。
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前方部分からカットして様子を見ましたが、広範囲で劣化していた為、更にカット範囲を広げていきました。
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結局フロントデッキ部分を全てカットし、腐って機能していない心材の板を全部撤去しました。
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新たなデッキを作成です。
はめ込む前に、デッキの裏側となる部分にはグラスファイバーを積層します。
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これらは、新規に作成するデッキに使用される補強材です。
別途用意しました。
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なかなか見る機会が無い、和船のデッキ下部分です。
太い梁です!
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元々の縦の強硬な梁に切り欠きを作り、横方向の梁を3本埋め込みました。
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追加した横方向の梁はキッチリ高さを合わせ、グラスファイバーにて結合です。
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デッキは2分割で作成し、共に裏補強を施してあります。勿論、グラスファイバーにて…。
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タルクパテをタップリと用意!
梁(バルクヘッド)とデッキの隙間を埋めます。
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2分割のデッキが、はめ込まれました。
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新デッキと旧デッキの高さはグラスファイバーで調整します。
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更に積層し、結合部分の強度を高めます。
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新デッキの上にもグラスファイバーが貼られていきます。
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先ずは1枚積層。ずいぶん形がまとまってまいりました。
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数枚積層したところです。これで強度もバッチリです!
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エッジ部分の処理はガラスマットを適当にカットし積層。
結合の強度と見た目の綺麗さを求めながらです。
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こちらは長方向のエッジ部分。
やはり結合強度、見た目、水はけ等を考慮しながら仕上げていきます。
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グラスファイバーの積層を終えたらゲルコート(この工程ではトップコート)を塗り綺麗に仕上げます。
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ちょっと画像ではわかりませんが、デッキにはノンスリップ加工が施されております。
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今回はバスフィッシングにも対応出来る様に、取り外し式のデッキも作成しました。
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外装はウレタン塗料にてスプレー塗装を施し、ボトムは船底塗料を塗りました。
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デッキ内側は、耐候性の高い、グレーのトップコートにて仕上げております。
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デッキの前方部分です。
バスフィッシング、ワカサギ釣りに対応。
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デッキの後方部分です。
いくつかのカスタムも行われております。
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とれも綺麗に仕上がりました!
バスフィッシング仕様となっておりますが、ファイティングデッキ部分を取り外す事も出来るので、大人数での乗船時等にも対応しております。
レンタルボート店、個人使用問わず、当店では和船のレストア、及びカスタマイズを受け付けておりますので、どうぞご相談下さいませ。